スピードメーター照明バルブの球切れ修理に使用したLEDライトについて |
【不具合の状態】
スピードメーターの照明バルブが切れて夜間60km/hまでが見づらい状態でした. |
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図1.1 はスピードメーターの夜間照明の様子です.左側の60km/h位までの表示が極端に見えにくくなっていました.これは左側を受け持つ照明バルブが切れていると判断できます.一般道の法定速度は60km/hまでの個所が大半であり,この状態で夜間運転するのは非常に危険であると言えます.
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図1.2 はスピードメーターの左側の照明バルブを取り出した様子です.赤色の四角で囲んだ部位のフィラメントが切れていることが分かります.これにより照明バルブが点灯せずスピード表示が見えない状態でした. |
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【整備内容】
お客様のご依頼により,照明バルブを通常の電球からLEDに交換しました. |
図2.1 は通常の電球とLEDの明るさを比較した様子です.画像では分かりにくいかもしれませんが,実際に見るとLEDの方が明るく感じます. |
図2.2 はLEDを取り付けたスピードメーターの夜間照明の様子です.全体的に明るく,非常に現在速度が見やすくなりました.これにより夜間でも法定速度を順守して安全に走行することができるようになりました. |
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【考察】
この車両はゼファーの4型であり,発売時期は1992年です.走行距離は16,000 km程度ですが,すでに25年以上経過すれば,各部を構成する部品の材質も劣化し,それはバルブにも言えます.特にフィラメントは細い髪の毛の様なものですから,振動でその接続が切れても何ら不思議はありません.今回の不具合はそのフィラメントに起因するものだった為,すべてのバルブをLEDに交換しました.
現在メーターのLED照明は当たり前ですが,1992年という世紀末の産物にはまだ一般的な電球が照明として使用されていました.電球は必ず切れます.ウインカー等の比較的外部からアクセスしやすく,かつ切れていては他の交通に迷惑がかかり事故の引き金となる部位に関しては当然切れたら交換されますが,メーター内部の照明切れは比較的放置されやすい傾向が見られます.ですがこの事例の様にスピードの表示が夜間見えにくければ不安全な状態になりますし,まして60km/hまでの実用域が見えなければ非常に危険です.したがって,メーター内部の照明切れも,ストップランプやウインカーのそれと同レベルの整備意識をもつことが,ひいては安全なライディングに結びつくことになります. |
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