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事例:D‐36

別体型ETCの取り付けについて


【整備車両】

 RG400EW-2W (HK31A) RG400Γ(ガンマ) 2型  年式:1987年  実走行距離:約1,200km


【整備内容】

 この車両はメガスピードにて各部を分解整備したものですが,

お客様のご希望により持ち込まれたETCの取り付けも同時に実施しました.



図1.1 車体に取り付けられたETC本体

 図1.1は車体にETC本体を取り付けた様子です.

RG400Γは収納スペースが少ないことから,手軽にETCカードを出し入れできるようにする為,

今回は純正工具の設置位置に取り付けました.

この位置であれば,鍵でシートを外してすぐにETCカードにアクセスすることが可能です.



図1.2 メータブラケットに取り付けられた受信機

 図1.2は受信機をメータブラケットに取り付けた様子です.

ライダーの目線を意識して設置したことにより,インジケータが容易に把握でき,

尚且つスクリーンの最下部に位置することにより視界を妨げません.

またブラケット側に取り付けられているのでアッパーカウルの取り外しには何の影響もなく整備性に優れています.



図2.2 外側から見た受信機

 図2.2は受信機をカウルの外側から見た様子です.

スクリーンの最下部に位置している為,視界を遮らないことは当然ですが,

外観をほとんど損なうことなく,その美しい車体を楽しむことができます.

やはり機能はもちろん動作の確実性が求められますが,

何よりその当時のオリジナルのスタイル・見た目を味わうのも古いバイクを所有する大きな悦びのひとつです.

その為には後付けの機器は可能な限り目立たない様にしなければなりません.

このように澄み切った青空に溶け込むバイクの造形美を独り占めできるのも,オーナーならではの特権なのです.



【考察】

 ETCは政治的あるいは経済的普及策により,特に4輪は一気に設置台数が増えました.

もちろん2輪も普及してきてはいますが,新品であれば購入店での取り付けが原則となっている場合が少なくありません.

しかし実際はどうでしょうか.

世の中には中古部品が山ほど出廻っているのが現状ではないかと肌で感じます.

そしてそれらを使用する為には,必ず取り付け作業を行わなければなりません.

その場合,やはり適切な設置を行わなければ,スクリーンに取り付けられてしまう事例
※1 に見られる様に,

機能として働いていたとしても,外観の美しさや整備性を損ねることになります.


 2輪でもこれからはますますETCが普及していくでしょうし,それにともない中古品が市場にあふれてきます.

やはり適切な取り付け方法が望ましく,例え利便性が増しても外観美が損なわれては何の意味もないのです.





※1 “スクリーンに直付けされたETC受信機による整備性の悪化について”






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