【整備内容】
お客様にウェブで手配していただき,当社に送られてきた新品バッテリを取り付けました. |
図2.1は新品のバッテリ端子プラス側の様子です.プラス側だけに注目すれば何も問題ないように見えますが,マイナス側と比べると相対的に穴の中心が下側にあります.この場合,
➀ 基準からプラスとマイナス両方穴の位置がずれている
② プラスあるいはマイナス側のどちらかがずれている
の2つが考えられます.
結果としてはマイナス側は車体からの端子と問題なく接続できるのに対し,プラス側が車体側の端子とかなり位置ズレが発生していました. |
図2.2はバッテリプラス側端子に車体側のプラス端子を重ねた様子です.赤色矢印で示した範囲がずれの発生している範囲です.バッテリ側の穴の中心がかなり下にずれている為,まったくボルトが穴を通らず取り付けられない状態でした.この様な商品が送られてくれば加工するしかなく,一般ユーザーは頭を抱え,出先でのバッテリ上がり対策等の即効性が求められる場合には役に立ちません. |
図2.3はルーターを使用して穴の上側のみ広げた様子です.ドリルを使用して穴を拡大した場合,穴全体が大きくなり端子側面までの肉が薄くなり強度が確保できない為,位置がずれている部分のみ削りました. |
図2.4は加工したバッテリ端子に車体プラス側端子を合わせた様子です.ねじ径が確保できたことにより正確に取り付けることが可能になりました. |
図2.5はバッテリ端子プラス側に車体側のプラス端子をねじで確実に締め付けた様子です. |
図2.6は車体に取り付けられた新品のバッテリの様子です.オーバーホールされたキャブレータと相まって,良好なセルの回転によりエンジン始動がスムーズであることを確認して整備を完了しました. |
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