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事例:D-52

HIおよびLOのフィラメント切れによるヘッドライト不点灯について

【整備車両】 
 BJ50 (SA24J) ベーシックジョグ  推定年式:2005年  参考走行距離:約7,000 〔km〕
【不具合の状態】 
 ヘッドライトが点灯しない状態でした.
【点検結果】 
 この車両はヘッドライトが点灯しないこととスピードメーターが動かないとのことでメガスピードにて点検整備を承ったものです.今回の事例ではヘッドライト不点灯について記載します.

図1.1 点灯しないヘッドライト
 図1.1はヘッドライトが点灯しない様子です.外観からバルブの色が黒ずんでいるのが確認できるため,フィラメントが切れているものと推測し,バルブを点検しました.

図1.2 フィラメントの脱落しているヘッドライトバルブ
 図1.2は取り外したバルブの内部の様子です.フィラメントが断線している上,その一部が脱落していることが確認できます.電源は確保されていることを確認し,バルブの寿命によるヘッドライト不点灯と断定しました.


【整備内容】
 ヘッドライトバルブを新品に交換しました.

図2.1 新品のヘッドライトバルブ
 図2.1は新品のバルブの様子です.ガラス内部にHiとLoのフィラメントが2つ並んで設置されていることが分かります.新品と比較すると取り外したバルブがいかに黒ずんでいたかが把握できます.

図2.2 正常に点灯しているヘッドライト
 図2.2はヘッドライトが正常に点灯している様子です.これにより夜間も安心して乗ることができるようになりました.


【考察】 
 この車両はヘッドライトのLoが切れたあとにHiだけで走っていて,どちらも点灯しなくなった段階でメガスピードに持ち込まれました.もちろんヘッドライトが走行中に点灯していなければ保安基準に適合しないのは言うまでもないことですが,そうなる前に,可能な限りHiとLoのどちらかが点灯しなくなった時点で点検整備しなければなりません.というのも,ヘッドライトが全く点灯しない状態では当該車両を乗る側が夜間前方を確認しずらくなるだけでなく,対向車や周囲の交通にとっても明りのないバイクは発見の遅れが事故につながる為非常に危険だと言えるからです.したがって,灯火類のバルブは切れる前に定期的に新品に交換しておく予防的な整備が大切になります.特に車検制度のない原付などは外部から点検を促される機会も少ない為,使用者が意識的に点検整備する重要性を認識しておくことが求められます.





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