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事例:S-90

RG400Γのフロントブレーキキャリパ取り付けボルトの交換効果について

【整備車両】 
 RG400EW-2W (HK31A) RG400Γ(ガンマ) 2型  年式:1987年  参考走行距離:約23,500 km
【不具合の状態】 
 1番と3番シリンダが燃焼不良を起こし,加速性能が悪化した状態でした.
【点検結果】 
 この車両はメガスピードで不具合の整備を承る直前に他店で整備されたものですが,SIPCホースの取り付け不良
※1 等,各部に不具合が見られた為,それぞれについて整備し直しました.ここではフロントブレーキキャリパ取り付けボルトについて記載します.

図1.1 色褪せているフロントブレーキキャリパ取り付けボルト
 図1.1は頭の部分が色褪せているフロントブレーキキャリパ取り付けボルトの様子です.頭がこの状態になっているものは内部も同様になっている場合が少なくありません.

図1.2 使用によりねじ溝の疲労しているボルト
 図1.2は外されたキャリパ取り付けボルトの様子です.使用によりねじ溝が疲労していることが分かります.


【整備内容】
 
新品はメッキ加工されていて美しいことを知っていること,新品にすることによりねじ溝と疲労のの問題解決が図れること,の2点より,フロントブレーキキャリパ4箇所の取り付けボルトをすべて新品に交換しました.

図2.1 新品のフロントブレーキキャリパ取り付けボルト
 図2.1は新品のフロントブレーキキャリパ取り付けボルトの様子です.光沢があり非常に美しいことが分かります.経年による腐食や崩れ等の発生していたねじ溝も,新品になったことにより,より正確なトルク管理が可能になります.

図2.2 新品のボルトで取り付けられたフロントブレーキキャリパ
 図2.2は規定トルクで確実に車体に取り付けられた新品のフロントブレーキキャリパの様子です.見た目やねじ溝,ボルト強度の復活等,様々なメリットがあることからこのボルトの費用対効果は非常に高いと考えています.


【考察】 
 確かに実用上では取り付けられていたボルトでもほぼ問題ありませんが,このボルトをキャリパに使用している車種が当社に入庫した際には極力新品に交換することにしています.なぜなら新品はメッキによる外観の美しさもさることながら,わずか数百円でブレーキ機関という一番大事な部分のボルトの性能が元に戻るのであれば,これをやらない手はないからです.


※1 差し込みの不適切なSIPCホースについて





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