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詩【poem】
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―― 悲しい交差点2 ――
その交差点の電柱にはいつも花が添えられていて
何か悲しい出来事があったことを知らせていた
花は10年以上も枯れることがなかったのだけれど
ついおととい見たときには何も無く
代わりにパイロンが置かれていた
それでも花を添え続けていた夫婦が娘のことを覚えている限り
娘は彼らの記憶の中で生き続けている
そして娘を知る者が誰一人いなくなった時
初めて娘はこの世からいなくなるのかもしれない
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