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ギボシ端子接合部の抜けによるフロントブレーキランプの不具合について


【整備車両】

SCX90
R (HF06) CABINA 90  (推定)1994年式  〈推定〉走行距離:約8,600km


【不具合の症状】

フロントブレーキをかけた時にストップランプが点灯しませんでした。

【点検結果】

スイッチ廻りを点検する為にハンドル部のカウルを取ると、ギボシ端子の接続部が外れていました。

図1はギボシ端子接続部の様子です。


図1、抜けていたギボシ端子の接合部

図中のBはフロントブレーキスイッチへの電源回路で、図中のAからバッテリ電圧を受けます。

Bのオス端子の汚れ具合から、接続部が外れてかなりそのままになっていたのではないかと推測できます。

図2はAの被覆の中の接続部メス端子の様子です。


図2、広がっていたギボシ端子のメス側の穴

接続部の内径が円周方向に広がり緩くなっていて、オス端子を接続してもわずかな力すぐに抜けてしまう状態でした。

以前に何度も端子の抜き差しを繰り返しているうちに、接続部が広がってしまい、

そのままにされていたのではないかと推測できます。


【整備内容】

メス端子の接続部の内径を縮める為にと軽く力を加えた途端に、縦に亀裂が入りそこから割れてしまいました。

おそらくすでにこの様な力が繰り返し加えられていて金属疲労による亀裂が入っていたのではないかと考えられます。

折れたメス端子を修正するより、新品のメス端子につけ替えた方が信頼性があると判断して交換しました。


図3、新品のギボシ端子の接続

図3は新品のメス端子に新品のオス端子を接合した様子です。

オス端子は清掃のみで再使用可能な状態でしたが、今回は合わせて新品に交換しておきました。


【考察】

ブレーキストップランプは車両の使用者が意識的に点検する機会は多くなく、

しかもブレーキランプが点灯していないことに気付かない場合が少なくありません。

この車両もギボシ端子にこれだけ埃が堆積していることを考えると、

長期間フロントブレーキスイッチが点灯しないまま乗り続けられていた可能性があります。

使用者の怠慢により修理されなかったのか、不具合に気がつかなかったのかは分かりません。

しかし、ブレーキストップランプは後続車に減速していることを示す通常では唯一の重要な手段です。

やはり運行前には定期的に点検しておくことが、保安基準の法的な点からはもとより実際の安全面から求められます。





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