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SEPIA_ZZ セピアズィーツー (CA1EC) AF50ZZM [1]




走行中にエンジンが吹け上がらなくなり、10km/h程度しか出なくなってしまったということで、お客様のご依頼によりメガスピードにて整備することになりました。

2ストなので焼き付きの可能性もある為、シリンダ周りが損傷していないか圧縮圧力を測定しました。結果は約1,000kPa程度あり、エンジンの状態は良好であると判断しました。



スパークプラグから火花も出ていることから、暫定的に不具合は燃料系統であると推測し、キャブレータを分解しました。するとメインジェットが外れかかっていることが分かりました。
図はまず状態を確認する為、腐食していたボデーとフロートチャンバを完全に洗浄した様子です。



スタータや燃料パイプ等の金属類もすべて磨き込み、表面の状態を確認しました。







図は新品のドレインプラグにOリングを取り付けた様子です。



ドレインプラグはねじの頭が極度になめていたこと、そしてプラグの先が腐ったガソリンのカスで埋まっていたことから、フロートチャンバ内部を洗浄しました。



そして両側の整備が完了した段階でフロートチャンバに組み付けた様子です。





腐食と詰まりの発生していたニードルジェットおよびホルダのASSYを新品に交換した様子です。

ジェット類の中では高価な部類に位置づけられますが、発売から数十年経過した不具合の発生しているジェットは、新品が出るのであれば迷わず交換しておくことが大切です。

一度新品にしておけば10年以上性能を発揮し続けます。



脱落しかけていた上に詰まりの発生していたメインジェットを新品に交換した様子です。その左下に位置するパイロットジェットも腐食で詰まっていた為、同時に新品に交換しました。





図は新品のメインエアジェットの様子です。


このキャブレターはエアジェットが取り外し可能な設計なので、今回の整備とあわせて新品に交換しておきました。





図は新品のスロットルストップスクリュの様子です。


Oリングを新品に交換し、ボデーに適切に組み付けます。





図は新品のヒーターの様子です。画像右のヒーター本体が電源側、左の端子がGND側になります。

ZZは本来この部品が取り付けられていなければなりませんが、分解前に付いていたヒーターはGND端子が取り付けられておらず、メインハーネス側の端子がどこにも接続されず宙でブラブラしている状態でした。

本来は下の図の様に電源とGNDのセットで取り付ける必要があります。







腐食の著しいフロートを中心に、ニードルバルブASSY、ピン、プレート、スクリュをすべて新品に交換した様子です。




バルブシートハウジングを洗浄し、新品のハウジングを圧入し、新品のストッパプレートを新品のスクリュで正確に取り付けた様子です。




下の図は、更にフロート及びピンを取り付け、合わせ面にOリングのパッキンを取り付けたキャブレターボデーの様子です。







スロットルバルブやリンク機構も分解洗浄している様子です。


シャフトのシール等消耗品を新品に交換します。


そしてキャブレターに再び組み付け、各部の動作を確認している様子です。



スタータに直接電圧を加え、プランジャの動作を点検している様子です。正常に飛び出し、正常に戻ることを確認しました。





動作点検を確認したスタータを取り付け、オーバーホールの完了したキャブレターの様子です。



ボデーが洗浄され綺麗になっただけでなく、各燃料系統もすべて貫通し、性能回復が見込めます。



またヒーターも新品に交換したことで冬季の始動直後の安定性の回復も期待できます。





エンジンに整備の完了したキャブレターを取り付けた様子です。



外れていたヒーターのGND端子をハーネス側に正確に取り付けた様子です。






整備の完了した車両の様子です。最終的に試運転を実施します。



「ZZ」はセピアがベースのスポーツタイプです。



試運転を重ね、始動、加速ともに良好であることを確認して整備を完了しました。



SEPIA_ZZ セピアズィーツー (CA1EC) AF50ZZM [1]
7.0PS/7,000rpm 0.75kg-m/6,500rpm 乾燥重量:65kg









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