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メガスピード電子制御テクノロジー


CBR250R-TURBO (MC41) 専用ECU

 CBR250Rターボのエンジン制御を行う為、専用のエンジンECU (Electric Control Unit) を開発しました。現在は機能を拡張する為に更なる開発を継続しています。ここではその概要や特徴を記載します。

※時間の関係で、概要や仕様はのちほどUPするとして、まずは工夫した点を記載します。

[純正ECU]
 図1.1 はアイドリング状態における純正ECUの燃料噴射の様子です。黄色の波形がインジェクタ、水色の波形が吸気圧の変動を示したものです。下がって凹んでいる部分が吸入行程で、そのあとに噴射しているので、通常の燃料噴射時期より360°ずれて燃料噴射しています。

 MC41E型のエンジンはカムポジションセンサが無い為、ピストンが上死点の時、それが圧縮上死点なのか、排気上死点なのか、吸気圧の変動を除き、物理的に判断することができません。
 したがって、純正ECUでも稀に図の様に間違えて圧縮上死点付近で燃料噴射してしまうことがあります。
図1.1 360°間違えて燃料噴射している純正ECU

[純正ECU]
 図1.2 は図1.1 の時間軸を倍に拡大した波形です。純正のECUは一旦間違えると、そのままの噴射タイミングで燃料噴射し続けます。

 吸気バルブが閉じてから燃料噴射しても意味が無いように思えますが、実際は360°ずれていても、普通にエンジンが回ります。つまり、この位置でも大きな問題はありません。4輪の過去のグループ噴射では2回に1回その様になっていました。

 ですが、さすがに純正のECUは良くできています。少しでもエンジン回転に変動があると、噴射時期が誤っていることに気づき、タイミングを修正して正しい位置になります。
図1.2 360°間違えて燃料噴射している純正ECU




 純正のECUは誤った噴射タイミングになった場合、エンジン回転が変動しなければずっと誤ったタイミングのままです。そこでMEGA-denshiのECUは、対策として燃料噴射タイミングを監視し、万が一タイミングのズレが発生した場合にエンジン回転の変動が無くても
自動的に滑らかに噴射タイミングを修正するようにプログラムしました。

[MEGA-denshi_ECU]
 図1.3 はMEGA-denshi製のECUの波形で、自動的に燃料噴射タイミングを修正している様子です。エンジンはアイドリング状態です。万が一噴射タイミングにズレが生じても、すぐに最適な噴射タイミングに自動修正します。

 純正のECUはインジェクタの噴射波形を測定しましたが、このECUではCPU端子の状態を直接測定したので5Vの方形波になっています。噴射タイミングはどちらでも同じです。

 角度修正開始後、徐々に誤った噴射タイミングから最適なタイミングに滑らかに移行しているのが分かります。
図1.3 燃料噴射タイミングの自己修正を行っている
MEGA-denshiのECU

[MEGA-denshi_ECU]
 図1.4 は最適な燃料噴射タイミングのMEGA-denshiのECUの波形の様子です。およそ排気上死点前60°程度で吸気バルブが開く前に燃料噴射するようになっています。

噴射波形はマイクロコンピュータの燃料噴射命令時間を測定しているので、上記と同じ0-5Vの方形波になります。

 吸気圧の波形が純正ECUに比べて約1V低いのは、ターボによる過給に対応した吸気圧センサーを使用している為です。

図1.4 正しい燃料噴射タイミングを示す
MEGA-denshiのECU

 実際には燃料噴射時期が360°ずれていても、普通にエンジンがかかり走行できます。特に高回転・高負荷になってくると、各サイクルの間隔が短くなるのと同時に燃料噴射時間が長くなる為、どのタイミングで燃料噴射してもほとんど変わらなくなってきます。例えば12,000rpmの時、1サイクルのクランク角720°で10msしか時間がなくなります。その場合、10msが燃料噴射最大時間になり、それ以上の時間は次の行程とつながってしまう為無意味であるどころか、インジェクタが開きっぱなしになり、コイルが損傷する可能性があります。
 しかしアイドリング時には明らかに時間的ズレがある為、やはり燃料噴射タイミングは吸気ポートが開く直前に行うのが好ましいと考えられます。

[MEGA-denshi_ECU]
 図1.5 はMEGA-denshiのECUのプログラム開発の際に使用しているエンジンエミュレータによる吸気圧信号と、MEGA-denshiのECUの燃料噴射波形の様子です。

 12000rpmにおいては1サイクルが10msなので、8000us燃料噴射しているとすると、無効噴射時間などを考慮しなければ、1サイクルのうちの8割くらい燃料噴射し続けているので、もはや燃料噴射開始タイミングの意味が薄れてきます。
図1.5 12000rpmにおける燃料噴射時間の例

 噴射タイミングの正確な物理的な決め手となるカムポジションセンサが廃止されたのは、部品点数の削減によるものですが、その弊害として稀に燃料噴射タイミングの誤りが発生します。ですが、誤っても走行にはほとんど影響しないことや、誤る確率が少ないこと、そして誤ったとしてもその都度修正すれば済むことなので、メーカーはこの仕様を選定したものだと考えられます。

 確かにカムポジションセンサという部品がなくなれば、コスト削減だけでなく、グラム単位で車体の軽量化につながります。プログラムで解決できるのであれば、わざわざ実体としてのセンサーを作る必要もないということです。







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